『世界三大為替市場とは』わかりやすく解説

目次

世界三大為替市場とは

私は株・先物取引を約20年、FXを約10年と通算約30年の投資歴を有するプロトレーダーのジョーと申します。

トレードで優位に立つ秘訣は主要な為替市場を知ることから始まると言っても過言ではないでしょう。

今回は日本を含む為替の世界三大市場と呼ばれている巨大なマーケットを中心に、分かりやすく解説を行います。

少し長くなりますが最後まで読んで頂けたら為替市場の仕組みを含め、為替の全貌がある程度掴めると思います。

では本文へ・・


『為替市場』とは

『株式市場』などに見られる有形の『市場』ではなく、無形の『外国為替市場』と呼ばれる世界中のマーケットの事を言います。

『外国為替市場』における取引は大きく分けて2つから成り、1つは『個人』と『金融機関』が行う取引(対顧客取引)と、もう1つは『金融機関』同志が直接、もしくは間接的に取引を行う『インターバンク取引』の2種類から成ります。

『為替市場』の取引時間は一部の時間帯を除き、ほぼ24時間取引が可能と言っても過言ではありません。

尚、取引手段の多くが電話や専用端末を通して行われるのも特徴的です。

『為替市場』は『株式市場』を含めた主要市場と密な関係にある

『為替市場』は、ほぼ24時間取引が可能と言っても相場が常に大きく動くわけではありません。

既存の『株式市場』を含めた『主要市場』との連動率が非常に高く、『為替相場』を動かす投機筋等も、こういった『市場』の動きを見ながら売買を行います。

こういった流動性のある主要市場では、個々に値動きや傾向には特徴があり、FXトレーダーならこういった特性を知ることが勝敗における重要なカギとなります。

FXでは、こういった市場背景もあり、既存の主要市場を知ることが如何にトレードで重要なのかが分かると思います。

今回は、世界市場の中でも特に流動性のある『世界三大為替市場(東京、ロンドン、ニューヨーク)』と『オセアニア市場』について詳しく解説を行います。

先ずは『世界三大為替市場』を再度確認しておきましょう。

 


『世界3大為替市場』とは

  • 東京市場
  • ロンドン市場
  • ニューヨーク市場
※重要な位置にある『オセアニア市場』についても解説します。
 

世界の主要な市場のオープン順位と取引時間(夏時間)

世界市場の取引時間(オープン時間)を整理します。

  1. ウエリントン市場/ニュージーランド/06:00〜12:45
  2. オーストラリア/シドニー市場/08:00〜14:45
  3. 東京市場/09:00〜15:00
  4. 香港市場/11:00〜17:00
  5. シンガポール市場/10:00〜18:00
  6. バーレーン市場
  7. フランクフルト市場/16:30〜00:30
  8. チューリッヒ市場/16:00〜00:30
  9. ロンドン市場/16:30〜00:30
  10. ニューヨーク市場/22:30〜05:00

※各市場サマータイムを日本時間で表示しています。ウインタータイムはプラス1時間です。

 


世界中市場の中で、一番早く朝を迎える市場はニュージーランドにある『ウエリントン市場』です。

世界三大為替市
オセアニア市場

『オセアニア市場』とは

『オセアニア市場』とは『ウエリントン市場』や『シドニー市場』を含む、オセアニアにあるマーケット全ての総称です。

『オセアニア市場』におけるオープン時間ですが、先ず『ウエリントン市場』がオープンし、次に『シドニー市場』がオープンする流れとなります。

『ウェリントン市場』の取引時間(オープン時間)は、日本時間の早朝4時前後になります。

それから『シドニー市場』が少し遅れてスタートします。

オセアニアはサマータイム制度を実施しているため、夏時間は1時間ずれる事になります。

またオセアニアは南半球にあるため、欧州や欧米が冬時間の時に夏時間になるということも併せて覚えておきましょう。

 


『オーストラリア』の実態経済

オーストラリア連邦は日本のおよそ20倍にあたる769万㎢という世界第6位の広大な面積を保有しています。

しかし人口規模では2424万人と世界51位の国です。

GDPは世界第13位と中規模国に該当されています。

オーストラリアの輸出品目構成は鉄鉱石や石炭、アルミニウムをはじめとする鉱産物が半分、あと小麦、羊毛、肉、乳製品などの農林水産物が1~2割ほどを占めているのでオーストラリアの経済は一次産業が主軸となります。

またニュージーランドと同様に市況や気象条件に左右されやすい経済傾向にあります。

オーストラリアの通貨は『オーストラリアドル/豪ドル』、通称『オージードル』です。

鉱産物などの資源の輸出が多いため、景気は資源価格が上昇すると景気が良くなる特徴があります。

『オーストラリアドル』は鉄鉱石価格や石炭価格と連動するため、これらの価格が上昇すれば『オーストラリアドル』も上昇しやすくなるという事も覚えておきましょう。

 


世界三大為替市場
ウエリントン市場

 

『ニュージーランド』の実態経済

『ウエリントン市場』のある、ニュージーランドの人口は世界122位の469万人と言われています。

GDPは世界52位の2010億米ドル。

これはシンガポールよりも少し下回る規模です。

ニュージーランドでは輸出の半分近くを乳製品、肉、羊毛、林産物、キウイフルーツ等の果実類などが占める第1次産品が主要産業です。

経済的に天候や気象条件に左右されやすい傾向があります。

ニュージーランドの通貨は『ニュージーランド・ドル』、通称『Kiwi/キウイ』と呼ばれています。

オーストラリアが鉄鉱石や石炭などの資源が中心であることに対し、ニュージーランドは農作物が中心で厳密的には『資源』がメインではないものの、『ニュージーランド・ドル』は資源国通貨として認識されているのが実情です。

これに合わせ『ニュージーランド・ドル』は『豪ドル』と連動して動く特徴があるのでFXトレーダーなら覚えておきましょう。

 


『オセアニア通貨』は中国経済と連動する

前述したように、ニュージーランドとオーストラリアのオセアニア通貨は資源国通貨とも言われ、輸出割合の高い国の影響を受けやすい傾向があります。

現在、両国の輸出先のトップは中国です。

こういった背景もあり、中国の景気と『豪ドル』や『NZドル』は深い密接な関係にあります。

中国の経済が悪化するとオセアニア通貨も売られ、良くなると買われるという中国経済の影響を全面的に受けやすい通貨でもあるのです。

 


『オセアニア市場』の注意点

日本時間の朝、つまり月曜の窓開け(ギャップ)は皆さん良くご覧になる事象だと思います。

土日が基本は休みとなる為替マーケットですが、週の起点となる月曜の始まり値が金曜の終値から乖離したレートで始まる事が度々あります。

この『窓開け』こそが『オセアニア市場』の最大の特徴でもあるのです。

この『窓開け』は、どういった理由で起こる事象か皆さんご存知でしょうか。

世界の為替マーケットは殆どの国で土日は取引が停止されています。

しかし中東やドバイでは休日が金曜日で、土日が休みではない国も中にはあるのです。

日本を含む、欧米・欧州の主要な市場国の為替取引が停止しているにも関わらず、こういった一部の国で取引が盛んに行われている時があるのです。

また、大口投資家の注文には土日でも注文を受け付ける取り扱い会社も存在します。

更には土日で為替マーケットへ影響を及ぼすファンダメンタルズがあった場合、月曜日に大きく窓を開けて取引時間が始まるという仕組みです。

月曜の『窓開け』の理由はこういった様々な事情背景がある事をトレーダーなら知っておいて損はないでしょう。

 


『ミセス・ワタナベ狩り』

日本の個人トレーダーを狙った動きを『ミセスワタナベ狩り』と呼ばれているのをご存知でしょうか。

直近では『トルコリラ/円』が狙われたのが有名ですね。

これは『トルコリラ/円』の早朝のストップ狩りのことを言います。

2018年3月頃から8月にかけ、早朝に何回か急落を起こします。

これは『投機筋』が日本人トレーダーを狙ったものとされ、ストップロスを巻き込み23円割れを狙った『投機筋』の売りと言われています。

もちろんこれも、月曜日の朝一に起こった『窓開け』のことです。

 


『オセアニア市場』の流動性

『ニューヨーク市場』のクローズ間際に『ウエリントン市場』がオープンします。

では『ニューヨーク市場』のクローズ前に『ウエリントン市場』の流動性はあるのでしょうか。

実は通常期の『ウエリントン市場』での流動性は殆どないと思って下さい。

『オセアニア市場』の特徴として、参加者が少なく流動性が低い時間帯となります。

この流動性の低さを狙い、『投機筋』が仕掛けをしてくることも度々あります。

流動性の高い時間帯はヘッジファンドが大金を投じても為替市場に影響をもたらすことは難しいのが現実です。

しかしオセアニア時間では少ない資金でも為替を動かすことが可能となります。

一方的に為替市場を動かし、ストップロスを巻き込んで利益を得ようとする『ストップ狩り』が行われやすい時間という事を覚えておきましょう。

 


世界三大為替市場
東京市場

 

『東京外国為替市場』とは

『東京外国為替市場』における取引時間は、日本時間の『AM9時~PM17時』となり、この時間帯が『東京外国為替市場』が開いている取引時間帯ということになります。

前述した通り外国為替市場は証券取引所のように建物がある為替マーケットではなく、バーチャルなマーケットだと思って下さい。

為替マーケットはネットワークを通じ、世界各国の市場を24時間繋げています。

市場参加者は、このネットワークを通じ24時間取引が可能となるのです。

24時間取引が可能と言っても個々の市場や時間帯に特徴や癖があります

『東京時間』における注意点

『東京時間』での取引時間は朝の9時からオープンし、17時にクローズします。

午前10時前のレートがその日の仲値になります。

基本的に『東京時間』では、日本円が絡んだ通貨ペア(クロス円が多く取引されるカタチとなるので覚えておきましょう。

『東京時間』の前場

午前中は仲値が決まる時間帯、午前10時から正午12時までが特に動きの出やすい取引時間です。

株式市場もほぼ同じボラティリティで動き、またこの『東京時間』に『オセアニア市場』における経済指標が発表される事もあるので注意が必要です。

『仲値』とは

『仲値』とは、その日における通貨の価値(値段)が決まる取引時間の事を指します。

少し余談になりますが、『ドル/円』は5日、10日などの5の倍数の日や、連休前に『ドル高円安』になる傾向がある事も覚えておきましょう。

これは、5日、10日などの日が日本企業の決済日にあたる事が多く、ドルが大量に必要となり(海外との決済には米ドルが必要)、需要が増えるために起こる事象です。

また、日本の大型連休前には海外旅行をする人が『円売りドル買い』を大量に行うので、ドルの需要が高まるという流れも覚えておいて損はないでしょう。

『仲値トレード』とは

5の倍数の日に、円安になる傾向を狙った手法の事を五十日(ゴトウビ)の『仲値トレード』と言います。

『東京時間』の後場

お昼12時を過ぎるとマーケットはボラティリティが無くなる傾向があります。

何もなければ(大きな指標やファンダメンタルズ等)15時前後までは落ち着いた取引時間帯となるのが特徴です。

しかし、16時前後になると早出の欧州勢が参入してくることで、マーケットが活況になる時が多々あります。

その後、17時に『東京市場』がクローズし欧州市場が完全オープンする為、マーケットは活況へと入っていくカタチとなります。

『東京時間』の特徴

『東京時間』は朝から昼過ぎまでが取引の中心となります。

午後の『東京市場』は基本的に穏やかな動きをとるのが特徴です。

また、『東京市場』は前日の『ニューヨーク市場』から流れを『オセアニア市場』と共に受け継ぐカタチとなり、調整に入る事も度々見受けられます。

こういった相場は『逆張り』手法を要する相場となりますので、初心者の方がトレードを行うなら注意が必要です。

 


世界三大為替市場
ロンドン市場

 

『ロンドン市場』とは

『ロンドン市場』を含む欧州市場は『ニューヨーク市場』と並び、外国為替取引において重要なファクターに変わりありません。

皆さんはFX(外国為替証拠金取引)での流通量、世界一の国はどこかご存知でしょうか。

『ニューヨーク市場』と思い込んでる方も多いみたいです。

実は『ニューヨーク市場』における流通量は世界第2位なのです。

流通量世界第1位は『ロンドン市場』

全世界での流通量は『ロンドン市場』だけで全体の40%近くにもなります。

『ニューヨーク市場』はナント、全体の20%なのです。

基軸通貨でもあるアメリカドルは『世界流通通貨量』としては44%と、半分近い数値を誇っています。

しかし市場での流通量では『ロンドン市場』の方が多くなります。

いったい何故でしょう・・

『基軸通貨』、『ポンド』の歴史

これにはイギリスの歴史的背景に理由が隠されています。

19世紀にかけ、イギリスは『世界の工場』と呼ばれ、世界経済の中心でした。

またイギリスは、南北アメリカやアフリカに植民地を持っていたのは、みなさんもご周知のことだと思います。

こういった複合的な経済背景もあり、古くから世界中の通貨がイギリスのロンドンに集まり、ロンドンを中心に取引されていたのです。

こういった流れを背景に、イギリス通貨の『ポンド』は『国際金本位制』、すなわち『ポンド体制』が『世界規格』=『基軸通貨』となったのです。

その後、世界大戦が起こり勝戦国のリーダーでもあったアメリカ合衆国が主導権を握り、『ポンド』から『アメリカドル』へと『基軸通貨』の交代が始まっていく流れとなります。

余談ですがアメリカのウォール街はニューヨークの1画ですが、ロンドンは行政の一部でもあり、世界中から金融特権が認められている唯一の『金融自治都市』なのです。

簡単に説明すると、ロンドンは諸外国の金融機関が公正かつ自由に活動できるという、非常に稀な都市だという事です。

『世界の中心』はロンドン

諸外国の人が見ている、世界地図の中心はどこの都市か皆さんご存知でしょうか。

実はロンドンです。

ロンドンの東側にはアジア市場、西側にはニューヨーク市場があります。

世界地図におけるロンドンは、今でも世界の中心です。

『欧州市場』とは

  1. フランクフルト市場/ドイツ
  2. チューリッヒ市場/スイス
  3. ロンドン市場/イギリス

上記3市場をまとめ、『欧州市場』と呼ばれています。

『フランクフルト市場』とは

EUの単一通貨、『ユーロ』の中央銀行にあたる、欧州中央銀行(ECB)の本拠地でもあります。

『チューリッヒ市場』とは

みなさんご周知の通り『チューリッヒ市場』のあるスイスは永世中立国です。

国際法にて保障及び承認されている稀な国家でもあります。

多くの世界中の富裕層が課税回避と地政変動に備え、莫大な資金をスイスの銀行に預けています。(スイスは以前タックスヘイブンでもありました。)

もちろんブラックマネーと呼ばれるアンダーグラウンドから流れてくるお金も、スイス銀行には沢山含まれているのが実情です。

『ロンドン市場』とは

欧州市場の中でも『ロンドン市場』は流動資金がケタ外れの市場です。

FX(外国為替)では、流通量、世界第一位です。

欧州市場の中でも『ロンドン市場』が取引の大半を占めている事を覚えておきましょう。

『ロンドン市場』の時間帯

欧州市場のオープン時間ですが、日本時間の15:00、先ずドイツ&スイスの市場がオープンします。

最後に1時間遅れで『ロンドン市場』がオープンし、いよいよ市場が活況に入ります。

これに合わせ、『アジアンマーケット』で取引を終えた機関投資家達も、ロンドンタイムに合わせ『ロンドン市場』へ移行する流れとなります。


『アジアンマーケット』とは

ここで『アジアンマーケット』について少し解説します。

『アジアンマーケット』では『東京市場』はもちろんメジャー市場なのですが、『東京市場』以外にスゴ腕市場が2つも入ってるは皆さんご存知でしょうか。

では『アジアンマーケット』における『取引流通量』を下記内容にてご覧ください。

  1. シンガポール市場:取引流通量世界第3位
  2. 香港市場:取引流通量世界第4位
  3. 東京市場:取引流通量世界第5位

シンガポールは世界第3位、香港は4位で、我が『東京市場』の取引量は世界第5位です。

ココで少し補足したいのですが、日本におけるFXでの『取引流通量』は、世界の中でも日本が半分近く占めているという間違った情報をよく耳にします。

これは『取引流通量』ではなく、世界における個人トレーダーの数(トレーダー人口)の事を指します。

個人トレーダーの数では日本人が一番多いということです。

『取引流通量』を実際に動かしているのは大口と呼ばれる『投機筋』や『機関投資家』たちです。

個人投資家の全資産をもっても、彼らの資金量の足元にも及びません。

この『投機筋』や『機関投資家』は幾つかに分類できますが、その中でも為替マーケットに大きな影響力を持つ『投機筋』について少し解説します。

 


『ヘッジファンド』とは

富裕層から莫大な資金を預かり運用します。

私の知り合いにも、元ヘッジの方や現ヘッジの方が数名いらっしゃいます。

投資に関してスゴ腕的な存在の方達ばかりです。

世界で名のある優秀な大学の出身者、外資系投資銀行でキャリアを積んだバンカー達も多く在籍します。

『ヘッジファンドとは』わかりやすく解説

『機関投資家』とは

『機関投資家』達も膨大な資金量を持ち合わせて取引を行います。

保険会社、証券会社、銀行等もこれに属します。

運用手法として、保険及び年金での運用率が多いので、長期的なトレード(ポジショントレード)がメインとなります。

【機関投資家とは】わかりやすく解説


『ロンドン市場』のオープン時間

『ロンドン市場』のオープン時には、莫大な資金を豊富に抱える『投機筋』や『機関投資家』と呼ばれる投資家集団が挙って参戦してきます。

『ロンドン市場』のオープン後は、この『投機筋』関連だけでナント100億円単位でトレードする事も多々あるのです。

いかに『ロンドン市場』へ莫大な資金の流れがあるか、これを一つとってみても理解できると思います。

FXで勝つには、この『投資筋』や『機関投資家』の目線でトレードするのも、一つの重要なカギとなる事を覚えておきましょう。

 


『ロンドン市場』の特性

『ロンドン市場』では、アジアンマーケットが築き上げた相場形成が一挙に変化する場面が度々起こります。

特に『ロンドン市場』のオープン直後は注意が必要です。

『ロンドン市場』のオープン直後は投資家達の思惑がぶつかりあい、時に相場を大きく乱高下させます。

テクニカル等が全く機能しない時もありますので、特に個人投資家は要注意です。(※FX初心者は、『ロンドン市場』だけではなく、各市場のオープン直後のトレードは、なるべく避けるようにして下さい。できれば市場オープン後30分くらいまでは様子見した方が良いでしょう。)

あと、『ロンドン市場』における経済指標及び、要人発言にも要注意です。

『ロンドン市場』では、世界中からありとあらゆる金融のプロディーラーが集まり、世界中の通貨が大量に流通し始めます。

こういった背景もあり、世界情勢の動きに敏感に反応するのも、この『ロンドン市場』の特徴でもあるからです。

 


『ロンドン市場』とEU

『ロンドン市場』はユーロ圏にも深く関係しています。

『ユーロ』の動き次第で自国通貨、『ポンド』が大きく動く可能性を常に秘めている状態です。

ユーロ圏における重要な金融政策は、中央銀行にあたる『ECB/欧州中央銀行』が決定権を持ちます。

現在、このECBの総裁が『マリオ・ドラギ』氏です。

この方の発言内容次第では、ユーロを中心とした通貨への影響は計り知れない時もあります。

急な為替変動には注意が必要です。

また、6週間に1度、定期政策金利の発表(日本時間20:45)があります。

これも重要な指標となるのでFXトレーダーならチェックは必須です。

 


『イギリス中央銀行』とは

イギリスの中央銀行にあたるのが『BOE/バンク・オブ・イングランド』です。

前述したECBと同様に金融政策を担います。

この『BOE』の動き次第で、自国通貨『ポンド』も大きく変動します。

『MPC』という、イギリスの金融政策委員会が年8回開催され、ココで政策金利や量的緩和の発表があります。

ECB同様、重要なチェック項目となりますので指標チェックを怠ることのないよう注意は必要です。

 


『ロンドンフィックス』とは

『ロンドン市場』の絡みで注意が必要なのが『ロンドンフィックス』です。

別名『ロンドンフィキシング』とも言われています。

簡単に説明すると、東京時間の仲値(9時55分)に相当する時間です。

その日のロンドン市場での基準レートを決める重要な時間になります。

夏時間で言うと、日本時間午前0時が『ロンドンフィックス』です。
(冬時間の場合は、日本時間午前1時)

この時間に決まる為替レートが、その日の両替のレート、企業との取引レートとなり、複雑な思惑が入るので特に注意が必要です。

中でも月末月初は、『ユーロドル』や『ユーロポンド』が大きく動く可能性があるので気を付けましょう。

断続的に上昇(トレンド)したり、突然、大口の売買が入ったりするので注意が必要です。

毎月、ロンドンフィックスに絡む売買の噂(情報)はマーケットで流れます。

トレーダーなら必ず耳を傾ける習慣を持ちましょう。

【ロンドンフィックスとは】傾向をわかりやすく解説


世界三大為替市場
ニューヨーク市場

 

『ニューヨーク市場』とは

私のトレードは、このニューヨーク市場が9割です。

レート変動率も高く、FX初心者には向いてない市場だとも言われていますが個人的にはそう思いません。

もちろん基本的な相場を読むチカラが必須となるマーケットですが、慣れれば初心者の方でも問題ないと私は思います。

 


『ニューヨーク市場』の時間帯

先ず『ニューヨーク市場』の『オープン/クローズ』を確認しましょう。

夏時間/21:00〜翌6:00(3月・第2週目の月曜〜11月・第一日曜まで)

冬時間/22:00〜翌7:00(上記以外)

『ニューヨーク時間』というのはアメリカ合衆国における『ニューヨーク市場』が開いている時間を指します。

日本時間では、22時~翌7時(サマータイム)までとなります。

また、この『ニューヨーク時間』は日本側から見ると、『ニューヨーク市場』が1日の終わりの市場とも言えます。

『ニューヨーク市場』が終わり、1日の始まりである『オセアニア市場』がオープンし、次に『東京市場』、そして『欧州市場』のオープンとなり、最後は『ニューヨーク市場』という流れです。

 

『ニューヨーク市場』の前半

ニューヨーク時間が良く動く要因は幾つかあります。

その中でも大きく動かす要因の一つが、『ロンドン市場における影響です。

時間的に『ロンドン市場』は『ニューヨーク市場』と取引時間が一部重なります。

『ロンドン市場』以外の欧州市場、フランクフルト・チューリッヒ・パリは『ロンドン市場』のオープンより1時間早くオープンし、これらの市場も『ニューヨーク市場』と重なります。

また『バーレーン市場』や『ロシア市場』も一部重なるので、より一層活発な取引が行われます。

世界中の投機関係者が市場に参入する事で、基軸通貨であるUSドルの取引が活発になるのはもちろんの事、中東や南米、他の様々な国の通貨も並行して売買が活発になるという事です。

しかし、『ニューヨーク市場』のオープンからクローズまで、活発な取引が常時持続されているかというと、そうでもありません。

ニューヨーク時間で取引が活発に行われ時間帯は、中東市場やロンドン市場がクローズするまでの時間、つまりはニューヨーク時間の午前中となります。

いわゆる『ニューヨーク市場』での前半(※NY市場は1場制の為、東京市場で言う前場・後場という言い方はしません)です。

 


『ニューヨーク市場』の後半

では、『ニューヨーク市場』での後半はどうなっているのでしょう。

基本的に前半程は動きませんが注意は必要です。

いくら動かないと言っても同じ『ニューヨーク市場』での前半と比べての話です。

『東京市場』の後場と比べたら、いくら後半と言っても動きは雲泥の差となります。

 


『ニューヨークオプションカット』

『ニューヨーク市場』で注意しないといけない一つが『ニューヨーク・オプション・カット』の時間です。

これは通貨オプションでの権利行使の最終締め切り時間の事を指します。

『ニューヨーク市場』が夏時間の場合は日本時間の23時、冬時間の場合は日本時間の24時です。

トレーダーなら『ロンドンフィックス』共に覚えておきましょう。

この時間が近づくと共に、相場での動きに変化が出始めます。

オプション取引による売買が活発になると、時にはレートを強く動かす要因となるのです。

この時間以降も、それまで持っていた『オプション・ポジション』を確定させる動きがあるため、レートの動きが活発になる事も多々あります。

時にはこの『ニューヨークオプションカット』の影響でトレンドが変わる事もあるので、オプション終了後も、気を付けなければいけない時間だという事を覚えておいて下さい。

『ニューヨーク市場』では、こういった様々な背景事情があり売買が活発に行われます。

トレンド相場を形成しやすい理由はこの為です。

ニューヨークオプションカットの値動きの見方や傾向を探る

 


『ニューヨーク市場』でのトレードが理想

前述しましたが、FX初心者の方もある程度、他の市場での取引に慣れてきたら『ニューヨーク市場』でのトレードを推奨します。

理由は、慣れてくれば勝ちやすい時間帯でもあるからです。

私は日本時間の早朝から始まる『オセアニア市場』、『東京市場』と、FXを始めてから3年前後は、この2つの市場をメインで取引してきました。

特に『東京市場』では、大きな指標発表以外はトレンド相場が少なく、ほとんどがレンジ帯になります。

また『東京市場』は基本、流動性が無く方向性にも欠けます。

特に最近(2019年以降)はボラティリティが非常に少ない傾向があります。

以前まで、ドル円1本で絞っていた私のトレード仲間もドル円取引を辞めたという話を聞きました。

先日、大手経済メディアがプレス発表で、ドル円市場の動きが余りに悪く、投機筋が一部撤退をかけるという報道もあった程です。

少し日本人トレーダーとして寂しい話ですね。

こういった事情を考えても『東京市場』でトレードを行う魅力が年々少なくなっているのも否めない事実だと思います。

 


ロンドン市場からニューヨーク市場までの流れ

ココで、『世界3大為替市場』の大まかな流れを一旦整理しておきます。

  1. ニュージーランドの『ウェリントン市場』をアタマにオセアニア各市場が順次オープン
  2. 『東京市場』オープン
  3. 『ロンドン市場』オープン
  4. 『ニューヨーク市場』オープン

大きく分けるとこんな感じです。

では最終的に『ニューヨーク時間』へバトンを渡す各市場の流れを見ていきます。

15:00〜19:00

日本時間の15時は『東京市場』における『株式取引』が終わります。

この15時は『東京オプションカット』の時間と重なるという事もありレートが動く可能性の有るという事も覚えておきましょう。

16時を過ぎたあたりから『ロンドン市場』を含めた欧州勢がマーケットへ参入し始めます。

この時のレートは投機筋を含めた大口が打診に入り出す時間帯なので観察すると良いでしょう。

『東京市場』の動きとは明らかに違った動きを示します。

また、16〜18時間は欧州市場での指標が発表されるメイン時間でもあるので経済指標は必ずチェックしておきましょう。

 


19:00〜21:00

『ロンドン市場』におけるこの時間は欧州各国の指標発表も一段落する時間帯でもあるのでマーケット自体はおとなしい動きが多くなります。

ココで注意したいのが『初心者含む一般トレーダー』の方達の多くがボラティリティの一旦引いたこの時間帯にポジションを持つことです。

『ニューヨーク市場』のオープン前に、方向性を確認しないままポジションを持つ事は大変危険です。

手法等に根拠があるなら別ですが。

 


21:00〜24:00

この時間から世界中の大口が『ニューヨーク一市場』一点に集中し始めます。

アメリカにおける各指標も、この時間帯に集中します。

21時以降は先ず『ニューヨークダウ』&『ゴールド』&『原油』相場に注意しましょう。

私がこの中で重要視するのは『ニューヨークダウ』の動きです。

この動き次第でニューヨーク市場への参入を見送ることもあります。

私の持つ『ロジック』では、中・長期の方向性は掴めていますが『デイトレード』レベルで中心に行うトレードなので、この『ニューヨークダウ』の動き次第ではいとも簡単に『ストップ』を食らう事があるからです。

あとこの時間帯は『ゴールド』の値動きも活発化します。

この『ゴールド』の値動きも、『ドル』との『逆相関性』があるので私はトレードするにあたり一つの根拠として捉える場面が多々あります。

最後に『原油』です。

この『原油』もドル建てで決済されるので為替の動きと連動する場面が多々あります。

因みに『原油相場』の値動きは日本時間の22時以降となりますのでコレも覚えておいて損はないでしょう。

『ニューヨーク市場』でトレードされるなら前述した3つの相場(ニューヨークダウ・金・原油)のチャートを確認しながらトレードタイミングを計るのも一つです。

 


22:30〜

私が『NY市場』でトレードするにあたり最も重要視する時間帯です。

この時間から大口の『打診』がいよいよ始まります。

私のトレードはこの動きを確認し、ポジションを持つ事が取引全体の80%を占めると思います。

日に依ってはこの動きだけで『NY市場』での全体の動きが決まると言っても過言ではありません。

但し初心者を含む一般トレーダーは、この動き(初動)以降の『トレンド』を確認してからの取引をお勧めします。

『打診』の段階で入るタイミングは『逆張り』も多く、方向性を掴めていないトレーダーなら『ギャンブルトレード』に繋がります。

『ニューヨーク時間』でトレードするなら『トレンド』が形成されてからの『順張り』で参入する事を強く推奨します。

 


23:00〜24:00/NYオプションカット

今は冬なので『ニューヨーク市場』における『ニューヨークオプションカット』の時間は日本時間の24時となります。

『東京市場』における『オプションカット』とは桁違いの流動量となるので、動きには要注意です。

 


24:00〜27:00/ロンドンフィックス

『ロンドン市場』も『サマータイム』導入国なので、冬でもあるこの時期は25時(深夜1時)となります。

流動資金の多さでは『ニューヨーク市場』より大きいマーケットになるので、『ロンドン市場』の仲値は投機関係者が注目する時間帯です。

相場が大きく動く場合があるので注意が必要です。

またこの時間帯の相場は『NYダウ』に連動した動きにもなる時間帯でもあります。

21時以降も引き続き『NYダウ』の動きは追いましょう。

27:00〜29:00

この時間帯の『NY市場』は『商品相場』も時間外になり、大きな指標や『ファンダメンタルズ』の要因等が無ければ相場が落ち着きを見せる時間帯です。

因みに私の保有するポジションは、遅くともこの29:00(朝5時)に整理する事が殆どです。

29:00以降の時間帯は突発的な『ファンダメンタルズ』や、『ヘッジファンド』による狩りを行う時間帯でもあります。

敢えてポジションをグリップしリスクを負う時間帯ではないと私は考えます。

初心者や一般トレーダーの方がポジションを持ち越す(オーバーナイト)のは賛同しません。

何かの理由で持ち越す場合は必ず『逆指値』を入れておくようにしましょう。

 


『ニューヨーク市場』の初動を掴む

私がニューヨークでの取引を始める時間ですが、夏時間は22:30以降です。

サマータイムでのニューヨーク市場のオープンは21:00なのに、なぜ、21:00から取引しないのでしょうか。

これには訳があります。

彼ら、ニューヨークのディーラー達は、21:00(日本時間)から早々に取引は行いません。

最初の1時間前後は様子を見ます。

その日にあった、『ニューヨーク市場』までの為替の流れを確認し、投機筋、及び機関投資家達などの動きを読み事前戦略を立てます。

そして日本時間の22:30前後に打診を建て、更に様子を見るのです。

 


チャンスは『ニューヨーク市場』にあり

私は今まで、初心者の方には最初ボラティリティの無い『東京市場』での取引を行い、慣れてくればボラティリティの高いマーケットでの取引を推奨してきました。

その考えも最近では変わりつつあります。

前述した通り、昨今の『東京市場』における『機関投資家』の相次ぐ撤退もあり、以前とはかなり様相の違うマーケットに成りつつあると私は実感しております。

こういった背景もあり東京市場への流動性が極端に落ち、相場の動きを見ても分かるようレンジ内での上下動と固定パターン化しております。

以前の『東京市場』より、更に環境は悪化していると私は考えます。

 


気になる『東京市場』でのヘッジファンドの動き

ココで気になるのが『東京市場』での『ヘッジファンド』の動きです。

私が所属するシンガポールのコミュニティに仲の良い『ヘッジファンド』の方が数名いらっしゃいます。

この方達に以前聞いた話によると『東京市場』は『小遣いマーケット』とも呼ばれているみたいです。

『東京市場』は流動性がなく、『ヘッジファンド』を含めた『機関投資家』達が少ない資金でレートを飛ばす事のできる数少ないマーケットだと言います。

まさにローリスク、ローリターンの市場と言えるでしょう。

ローリターン市場なので1回の取引での大きな儲けも無いと言いますが、『こんな楽な市場も中々ないよ』と言います。

『小遣いマーケット』と呼ばれる意味がココにある訳です。

また、『東京市場』における彼ら(ヘッジファンド)の取引は1日1回じゃないのが言葉から読み取れます。

1日何回かはアタックを仕掛けているという事です。

 


東京・ロンドン市場と初心者のトレードは難しい

『東京市場』では、前述した通り『レンジ帯』での取引が多くなるのも否めない事実です。

また『逆張り相場』が多いのも『東京市場』の特徴でもあります。

『逆張り相場』は、FX初心者にはトレードする環境として大変難しい相場となります。

こういった背景もあり、『初心者』には『ロンドン市場』以降のマーケットへ参戦する事を勧めますと言いたいのですが、実はこの『ロンドン市場』もクセが強く、元々ボラティリティの無かったマーケットへ膨大な流動資金が度々入る事もあり、レートが瞬時に動かされる時も多くあります。

こういった事情を含め総括して考えると、私個人としては『ニューヨーク市場』からの参戦を推奨します。

 


『ニューヨーク市場』での取引の注意点

既に『ニューヨーク市場』で取引した経験のある方はご存知だと思うのですが、『ニューヨーク市場』は『東京市場』に比べボラティリティは雲泥の差となります。

『東京市場』では、ゆっくり構えて出来た各注文を、『ニューヨーク市場』では瞬時に動かす『洞察力』が必要となる場面が多く出現します。

こういったボラティリティのある相場なので動きにもある程度対応できる慣れも必要です。

『東京市場』から『ニューヨーク市場』へ参入される方は、いきなりトレードするのではなくマーケットの動きに対応すべく、一定期間は観察を行い市場に慣れる事も重要です。

仮にトレードを行うにしても『東京市場』でのロット数より抑えたロット数で先ずトレードを行って下さい。

動き等、マーケットに慣れてくれば戻せば良いだけの話です。

『ニューヨーク市場』が楽にトレードが出来るという事はありません。

『ロンドン市場』との絡みや、仲値や金・ダウとの連動、こういった様々な要素を分析にかけ用いる手法等に依って大きく稼ぎやすい相場だと言うことをご周知下さい。

 


年末年始のスプレッドについて

年末年始は時間帯によって相場の流動性が極端に低下します。

また、『通貨ペア』によっても極端にスプレッドが拡大し、一時的にレート配信が困難になったり取引を制限する業者も出るくらいです。

年末年始は予期せぬマーケット変動による強制決済(ストップロス)が執行される恐れもあります。(退場者がでるのも多くがこの時期です)

皆さんが保有建玉(ポジション)を年末から保有等(持ち越し)されるなら十分な資金管理の上で行い、且つ必ず逆指値を設定するよう心掛けましょう。

あと、これは殆どのFX関連業者に言える事なのですが、年末から年始にあたる1月初旬までは各社標準スプレッドは提示出来ないかと思われます。

もしこの時期にあなたがトレードされるなら事前に扱いの証券会社等にスプレッド等の確認を行うようして下さい。

年末年始のトレードは控えるのが基本

初心者を問わず、年末年始におけるポジションの持ち越しは推奨しません。

ファンダメンタルズ要因でレートが大きく動く可能性も勿論あるのですが、これ以外にも『ヘッジファンド』等の機関投資家が一定通貨を狙い打ちにする可能性があることも覚えておいて下さい。

何もこんなリスキーな時期にトレードする必要性は全くないのです。

自分の身は自分で守りましょう。

 


まとめ

今回は『世界三大為替市場』に特化した解説を行いました。

FXでトレードするにあたり、どの市場で、どの時間帯で取引するかはとても重要です。

この選定を間違えると勝率や収益ともに大きなハンディを背負う事に繋がります。

各市場における特徴は様々で、どの為替市場も個性的な動きや傾向が必ずあります。

各市場のこういった動きの傾向を知るのも、FX取引では重要だという事を先ずはご認識下さい。

 

 

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