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『インターバンク市場』のレートとは
『インターバンク市場』のレートとは、外国為替市場における銀行間取引のレートのことを指します。
『インターバンク市場』では世界中の各金融機関同士が取引を行うので『インターバンクレート』は多数存在しますが、これらの中から有利なレートが選ばれ、最終的に銀行が顧客と取引する相場価格が決められています。
この対顧客に対するレートは『対顧客公示レート』として掲示され、『インターバンクレート』とは別で区分されています。
『インターバンク市場』とは
『インターバンク』の意味:銀行間取引
『インターバンク市場』における主な参加者は、金融機関や大手証券会社等となり、直接または間接的(仲介を行うブローキング業者を介し)に取引を行います。
取引手段としては電話や専用端末、またはインターネットを介した取引です。
また『インターバンク市場』は銀行間取引のため、個人投資家などは直接参加できないのが特徴です。
『インターバンク市場』での取引種別
『インターバンク市場』における取引方法は2種類です。
一つは短期資金の貸借を行う『金融市場』と、もう一つは『外国為替市場』です。
『金融市場』での取引
『金融市場』では短期の売買が中心とした取引が行われます。
一か月未満の短期資金の売買で、取引は翌営業日に決済となる商品が中心です。
『外国為替市場』での取引
『外国為替市場』での取引は、ほぼ24時間世界各地で取引されています。
『金融機関』だけが参加できる『インターバンク市場』
『インターバンク市場』は銀行やブローカー(投資会社)を含めた、金融機関等だけが参加できる市場です。
これは金融機関内で資金の過不足を調整する目的で、短期資金や手形、各外貨が取引されています。
『ダイレクト・ディーリング』とは
『インターバンク市場』には、いわゆる取引所という場所はなく、電話や専用端末、またはインターネットを使ったやりとりで取引が行われます。
こういった取引方法を『ダイレクト・ディーリング』と呼びます。
『インターバンク市場』における2つのマーケット
『インターバンク市場』には、『手形売買市場』と『コール市場』があります。
『手形売買市場』とは
『手形売買市場』とは、手形を担保として自己引受の手形を振り出して売買を行う市場の事を指します。
金融機関同士が短期の資金を賃借する目的で行われ、主に短資会社が貸し手、または借り手のどちらかの当事者として取引します。
取り引きする手形は優良企業の商業手形でもある『原手形』と、金融機関が振り出す有価証券の『為替手形』です。
しかし実際に行われる取引としては『為替手形』による取引が中心です。
またミニマムの取引金額は基本1,000万円、その後100万円刻みで取引されるのが通常です。
『コール市場』とは
短期資金の貸し付け、または借り入れを行う市場の事を指します。
資金の課不足分を調整する目的で使用され、『呼べば応える市場』という性格から『コール市場』と名付けられました。
また『コール市場』の特徴として、約定日に取引が成立する『半日物取引』、約定日の翌営業日に取引が成立する『翌日物取引』、取組日と決裁日を自由に決められる『期日物取引』の3つ分かれます。
また『コール市場』では日銀の積極的な介入もあり、低金利が実現しております。
『コール市場』の種別
コール市場には担保を必要としない『無担保コール市場』と、担保を必要とする『有担保コール市場』の2つがあります。
『無担保コール市場』とは
これは短資会社が仲介して、資金の貸し手と借り手が、それぞれ条件を提示して取引する仕組みの事を言います。
また利子は後払いとなり、取引手数料は貸し手と借り手の双方が短資会社に支払う仕組みです。
『有担保コール市場』とは
資金の借り手から担保が提示されて取引する仕組みの事を言います。
主に大口取引の際に使われる取引です。
『インターバンク市場』における『外国為替市場』
前述した通り『外国為替市場』では、世界中の銀行間でほぼ24時間取引されています。
『外国為替市場』で取引できる場所
日本時間を中心に言うと、オセアニアを先ずスタートし、東京、香港、シンガポール、ヨーロッパ、ロンドン、ニューヨークの順番になり(他の市場もあり)、常時どこかのマーケットがオープンしている事になります。
また『外国為替』とは、二つの異なる通貨を交換することですが、通貨の受け渡し時期により『直物為替』と『先物為替』に分けられます。
『直物為替』は、通貨売買の契約した日から2営業日以内に決済(受け渡し)し、『先物為替』は契約した日から2営業日以降に決済(受け渡し)が行われるという仕組みです。
『FX関連(取引)業者』とは
FX関連(取引)業者(短資会社とも言う)は、『インターバンク市場』と個人投資家を仲介する役目を担う会社の事を言います。(※FXブローカーとも呼ばれています)
『インターバンク市場』は金融機関しか参加できませんが、『FX関連(取引)業者』はLPを介し、個人投資家の売買を代行をすることでトレードを行う事が可能です。
『FX関連(取引)業者』は顧客から預かった証拠金を担保にして外貨の売買を行います。
※全てのFX関連(取引)業者がインターバンクを通じて取引している訳ではありません。詳しくはココをクリックして下さい。
『オープン市場』とは
『インターバンク市場』の対義語として考えられるのが、『オープン市場』です。
『インターバンク市場』は銀行間での取引に限定されているのに対し、『オープン市場』は、金融機関や証券会社、公的機関、外国企業、また一般の投資家も参加できる市場となります。
またこの『オープン市場』は短期金融市場の一つとされ、一年以内の資金を調達し、また運用する事を主な目的とした市場です。
その種類はCD市場(譲渡性預金)やCP市場(コマーシャルペーパー)、国庫短期証券市場(TDB市場)、債券現先市場などがありますが、『インターバンク市場』同様にこれらの取引所自体は存在しません。
まとめ
『インターバンク市場』は金融機関のみが参加できる市場となり、短期資金の賃借を行う『金融市場』と『外国為替市場』とに分けられています。
個人トレーダーは『外国為替市場』へ直接参加はできませんが、FX関連業者を介する事でFXの取引が行えます。