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通貨ペアによる『相関性』とは
今回は通貨ペアの『強弱』と『相関性』について書き留めたいと思います。
トレーダーなら、通貨ペアの『相関性』は覚えておきたい重要な項目の一つです。
『相関性』とは
『相関性』をクルマの運転で例えてみましょう。
アクセルを踏み込み、クルマのスピードを出すとガソリンはたくさん消費されます。
次にブレーキをかけ、信号で一時停止すると時はガソリンの消費量は少なくなります。
このようにA(クルマ)が動けば、B(ガソリン)も動くという間柄を相関関係と呼びます。
では、もう少し掘り下げましょう。
『相関関係』は2種類
『相関関係』には『正』と『負』の2種類があります。
正の『相関関係』とは
またクルマの運転で例えますね。
信号が青になりました。
徐々にクルマのアクセルを踏み込みます。
アクセルの踏み込み量が、増えればガソリンの消費量も多くなります。
つまりA(クルマ)が多くなると、B(ガソリン)も多くなる傾向があるということです。
これが『正』の『相関関係』と呼ばれるものです。
負の『相関関係』とは
では次に高速道路を走っているイメージです。
前方に料金所が見えてきました。
スピードを落とすためアクセルを戻します。
この時、スピードが落ちるとガソリンの消費量も少なくなります。
つまりA(クルマ)が少なくなると、B(ガソリン)も少なくなる傾向があるということです。
この関係を、負の『相関関係』と言います。
『逆相関』とは
『逆相関』とは『正・負相関』と異なり、Aが動けばBが『真逆(Aの)』へ動く関係柄の事を言います。
チャートで見る通貨ペアの『相関』
トレードで、通貨の『相関』を見る時は『相関チャート』を使います。
『相関チャート』とは、『相関関係』を数値(相関係数)で表したチャートのことです。
では下の『相関チャート』をご覧ください。
『相関チャート』は確認したい通貨の『相関関係』と、『相関』の強弱も確認できる大変便利なチャートです。
『相関チャート』の見方
『相関チャート』は、『相関係数』を基に算出されています。
『相関係数』の見方は下記に示す3項目です。
- 1に近いほど同じ動き(順関数)
- 0に近いほど相関性のない動き(無相関)
- -1に近いほど逆の動き(逆関数)
『逆関数(逆相関)』とは
『相関係数』は計算式で算出された、-1〜+1までの数値で表わし、2つの変数が逆の方向に動く関係を『逆関数(逆相関)』と言います。
この時、『相関係数』はマイナスになります。
『順関数(正・負相関)』とは
2つの変数が同じ方向に向く関係を『順関数(正・負相関)』と言い、『相関係数』はプラスになります。
『無相関』とは
2つの変数が全く無関係に動く場合、『相関係数』は0になります。
これを『無相関』といいます。
それぞれの動きが良く分かると思います。
『相関性』を使ったトレードは有効なのか?
『相関性』をトレードで使用するなら、一つの根拠として目安程度に留めておきましょう。
理由は『相関性』は随時持たれるものでは無いからです。
『相関性』が強いと言われる『ユーロ/ドル』と『ドル/円』でさえ、一時の『相関性』しか無い事をトレーダーなら知っておく必要性があります。
また急な相場変動時(ファンダメンタルズ等)は『相関関係』が崩れる時が多々あるので注意が必要です。
間違っても『相関性』だけを使った取引は行わないようにしてください。
あくまでトレードにおける一つの根拠として、必ず他の手法等と組み合わせてトレードを行いましょう。
※昨今のFX界隈では著名なトレーダーが通貨の相関を使い、ハイレバで大きく稼いでいる風を装う動画等を良く見掛けますが、初心者等の方は絶対に真似をしないで下さい。当然こういった手法等で勝てるようなFXでは無い事を注意喚起としてココに書き留めて置きます。