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『NYオプションカット』とは
相場へ大きな影響力を持つ『ニューヨークオプションカット』
トレーダーによっては、この時間帯だけ情報を取り、ある決まった手法でトレードするというぐらい世界中から注目される特別なオプションカットです。
今回は『ニューヨークオプションカット』における値動きの見方や傾向について解説していきます。
『ニューヨークオプションカット』は別名『カットオフタイム』とも呼ばれています。
これは『通貨オプション』に対する『権利行使』の最終締め切り時間の事を指します。
『通貨オプション』とは、事前に決められた期間や期日に定められた価格で通貨を『買う権利』や『売る権利』を売買する取引のことを言います。
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『ニューヨークオプションカット』の執行時間
『ニューヨークオプションカット』の執行時間とは、『通貨オプション』の『カットオフタイム(権利行使の最終的な締切時間)』のことを指します。
ニューヨーク市場/AM10時(夏時間AM9時)➡日本時間/24時(夏時間23時)
『通貨オプション』とは
『通貨オプション』とは、ある特定の通貨を予め定められた期間、または期日(権利行使期間)に予め定められた価格(権利行使価格)で『買う権利』、または『売る権利』を売買する取引の事を指します。
『通貨オプション』の値動きと傾向

上のチャート図は『ドル/円』の5分足チャートです。赤枠で囲んだ部分が『ニューヨークオプションカット』の執行で下落した動きのチャート図となります。
ファンダメンタルズ要因など、特別に無くても『ニューヨークオプションカット』では、このように相場を時には大きく動かす要因となります。
世界中のマーケットの中でも、『通貨オプション』が一際多く取引されているのが『ニューヨーク市場』です。
『通貨オプション』が取引される時間帯はオプションの権利行使を巡って、原市場である外国為替市場でも売買が活発になり、相場が大きく(値動き)変動することが多々あります。
・冬時間:東京24時=LDN(ロンドン)15時=NY(ニューヨーク)10時
・夏時間:東京23時=LDN(ロンドン)14時=NY(ニューヨーク)9時
『カットオフタイム』の締め切り時間は、日本時間の毎24時となります。(サマータイムは毎23時)
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『ニューヨークオプションカット』のカラクリ
例えば『ドル/円』でイメージしましょう。1か月間に『ドル/円』を100円で100万ドル『買う権利』があったと仮定します。
そしてあなたが、その『権利を購入』したとします。あなた(買った側)は『オプションカット』の締め切り時間迄に、『ドル/円』が100円よりも安ければ『権利を行使』する必要はないのですが、『ドル/円』が100円よりも高ければ利益が出るので『権利を行使』を使うと言った感じの取引です。
また仮に『ドル/円』が105円だと、マーケットで105円で売り、直ぐに買い戻せば5円の利益になります。コレが『ニューヨークオプションカット』のカラクリです。
あと、締め切り時間間際になって例えば100円近くに値を戻したとします。
『権利を買った側』は100円より上で締め切り時間を迎えたいのですが、『売った側』はどうでしょう?
そうならないように『ドル円』を売り始める可能性が出てきます。
『ニューヨークオプションカット』では、こういった双方の思惑がレートに反映され、時には大きく相場を動かす要因となるのです。
『ニューヨークオプションカット』のマトメ
『ニューヨークオプションカット』に参加する売り手側は、大抵の場合が証券会社や銀行関係者です。
買い手側は、例えば日産やトヨタなどの貿易関連企業が多く、『ニューヨークオプションカット』を投機目的とする関連企業が多いのが実情です。
『ニューヨークオプションカット』での値動きの要因の一つに、こういった大手企業が参加する事で流動性が顕著に表れ、大きく相場が動くといった背景があります。
あと余談ですが、『ニューヨークオプションカット』の時間を過ぎると『オプション』の影響が無くなるために、その日の当日の高値を更新してくるといった事象が多くなるのも『ニューヨークオプションカット』後の特徴です。
トレードへ活かせる事も多々あるので覚えておいて損は無いでしょう。
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