『オプション取引』は、『デリバティブ』または『金融派生商品』とも言います。
これはある金融商品について、将来的な一定期間内に一定の数量を、その時の市場価格に関係なく、予め決められた価格で『買う権利』、もしくは『売る権利』を売買する取引の事です。
個人向けには日経225オプションや金先物オプション、バイナリーオプションなどがあります。
目次
『オプション取引』とは
『オプション取引』とは、将来的に予め定められた期日(期間内)に、特定の商品(原資産)を現時点で取り決めた価格(権利行使価格)で売買する『権利』の取引の事を言います。
『オプション取引』の種類
『オプション取引』の対象となる商品(原資産)は、通貨や金利、債券、株式、株価指数、コモディティ等があります。
『オプション取引』では原資産は2種類
『買う権利のオプション』➡『コールオプション』と言う
『売る権利のオプション』➡『プットオプション』と言う
『オプション取引』での立場の種別
『コールオプション』と『プットオプション』は、それぞれに『買い手』と『売り手』が存在し、オプションの売買には下記に示す4つの立場があります。
- コールの買い(買う権利の保有者)
- プットの買い(売る権利の保有者)
- コールの売り(買う権利の付与者)
- プットの売り(売る権利の付与者)
『オプション取引』での権利行使とは
『オプション取引』の実務面では『権利行使』と『決済方法』に注意します。
『権利行使』の種別
オプションの権利行使は以下に示す3つがあります。
- ヨーロピアンタイプ:一定の期日(権利行使日)にのみ権利行使可能
- アメリカンタイプ:一定の期間内にいつでも権利行使可能
- バミューダタイプ:満期日までの複数回の期日に権利行使可能
『決済方法』の種別
『オプション』における『決済方法』は以下に示す3つがあります。
- 権利行使
- 権利放棄
- 反対売買
※『オプション取引』では、権利を行使するかしないかは権利の購入者が決定する一方、権利の売却者はプレミアムと引き換えに、購入者の権利の行使時にそれを実行する義務を負うカタチになります。
『オプション取引』のプレミアムとは
オプションの権利に対して付けられる価値のことを『オプション料』、又は『プレミアム』と言います。
それぞれに『本質的価値』と『時間的価値』から構成されています。
『本質的価値』とは
『本質的価値(Intrinsic Value)』とは、『本源的価値』や『真正価値』、『内在的価値』とも呼ばれています。
『本質的価値』は『権利行使価格』と『原資産価格』の差額の事を指し、『オプション』の現時点での価値を示しています。
『時間的価値』とは
『時間的価値(Time Value)』とは、『実際のプレミアム』と『本質的価値』との差額の事を指し、満期日までに原資産価格(市場価格)が変動し、将来的に本質的価値が大きくなることを期待した価値の事を指します。
『オプション取引』のタイプは2種類
- バニラ・オプション
- エキゾチック・オプション
『バニラオプション』とは
『バニラ・オプション(Vanilla Option)』とは、単純なコールやプットの取引を行う、通常のベーシックな『オプション取引』の事を言います。
『エキゾチックオプション』とは
『エキゾチック・オプション(Exotic Option)』とは、ベーシックなオプション(バニラ・オプション)に特別な条件を加えた『オプション取引』のことを言います。
『オプション取引』のメリット&デメリット
- 先物取引が売買の契約なのに対し、『オプション取引』は権利の取引になります。
- オプションのプレミアムは、原資産価格と比べて大きく変動する可能性があります。
- オプションの買い手は、少額の資金で売買する権利を取得し、権利行使をしなくても、損失は最初支払ったプレミアムに限定される事になります。
- オプションの売り手はプレミアムを得ることができますが、マーケットが想定外に大きく動いて権利行使をされた場合は損失が無限大になる可能性を秘めています。
- 価格変動リスクをヘッジできると共に、リターンも同時に追求できます。
- あらゆる『オプション』を組み合わせ、『現物取引』にない損益パターンが創造できます。
日本での主な『オプション取引』
日本では株価指数(日経平均株価)を対象とした、大阪取引所の『日経225オプション』がメジャーで人気ある商品です。
『大阪取引所』での『オプション取引』
『東京金融取引所』での『オプション取引』
- ユーロ円3ヵ月金利先物オプション
- 金先物オプション(100グラム単位)