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『建値』はFX以外でも使用される
『建値』とは為替用語の1種でもあり、トレーダーなら誰しも使う言葉でもあるのですが、広義での『建値』とは、また違った意味合いがあるのをご存知でしょうか。
今回はこの『建値』について詳しく解説します。
FXでの『建値』とは
FXでの『建値』とは、ポジションを持った時点のレートの事を言います。
『建値』とは、建玉をした時の値段です。
『建値』の英語表記(3種)
- 『公定相場』での『建値』: an official quotation
- 『為替相場』での『建値』 :an exchange rate
- 『市価』での『建値』:a market price.
広義での『建値』とは
広義での『建値』の意味は幾つかあります。
先ずは外国為替市場における『建値』ですが、これは銀行が為替相場で公表する標準の値段(為替レート)の事を言います。
次に取引所での『建値』とは、売買の決定後、受け渡しを簡易にするための為替標準値段の事を言います。
又『建値』は、先物取引やオプション取引等の建玉を持った時の値段を指す意味合いでも使用されます。
他に為替業界以外でも、『建値』はビジネス用語として広く使われています。
これは製造業者(メーカー)が卸売業者に対し設定する販売価格の事を言います。
『建値決済(建値撤退)』とは
前述したように、FXではポジションを持った場所(レート)が『建値』となります。
ポジションを持った後、思惑通りにレートが動かず結局元の注文ポイントで決済を行う事を『建値決済(又は建値撤退)』と言います。
『建値決済』のメリット
『建値決済』のメリットとして、注文箇所で決済を行う事に依り損益を±0で取引を終える事が出来ます。
但し実際にはFX取引業者等の手数料など、取引コストは掛かっているので全く損失がない訳ではありません。
『建値決済』のデメリット
前述した通り、『建値決済』でも取引手数料は必ず発生しますので厳密にはマイナス取引となります。
又、この『建値決済』を行うトレーダーの殆んどが初心者で、根拠のないトレードを行う事に依り何度もこういった『建値決済』を余儀なくされます。
数多く『建値決済』を行う事に依り、取引手数料が嵩み、結局は損失を膨らませていく事にも繋がるので注意が必要です。
『建値ストップ』とは
FXにおける決済方法の一つで『ストップ注文』と言うものがあります。
これは前もって決めておいた水準まで損失が膨らんだ時などに自動的に決済する仕組みの事です。
この『ストップ注文』を『建値』に置く事を『建値ストップ』と言います。
この『建値ストップ』を置くことに依り、手動での『建値決済』がなくなるのでチャートを随時監視する必要性が無くなりトレードに余裕が持てます。
『建値』とはエントリーポイントとの事
『建値』とは、ポジションを持つポイントの事です。
このポイントをエントリーポイントとも呼びます。
FXではトレンドの有無は関係なく、レートが一方向に進む事はありません。
必ず調整波が入り、ジグザグというカタチをチャートに刻みながら進んでいくものです。
この調整波は、小さいものから大きなものまで実に様々です。
『初心者』の方は、こういった調整波を予測できずに『建値決済』を余儀される場合が殆どです。
この理由として挙げられるのが、トレードにおけるシナリオがない事や、値ごろ感で売買される事に原因があります。
もし値ごろ感等で、根拠のないエントリーを行っているのであれば、幾らポジっても『建値決済』により手数料が嵩んでいくだけの事になります。
こういったエントリーを行っている以上、只のギャンブルトレードになるので注意が必要です。
絵で見る『建値決済』
上記参照チャートをご覧ください。
天井圏まで上り詰めたレートが下降に転じる様相をイメージしたものです。
図のように相場はジグザグを刻みながら動いていきます。
Aでポジションを持ち、Cで決済する事を『建値決済』と言います。
また、BからCまでの区間を『押し目』と言い、Cで新規買いポジションを持つ事を『押し目買い』と言います。
この場合、Dまでの区間で決済(利確)するのが理想です。
次にEからFまでの区間を『戻り(戻し)』と言い、Fで新規売りポジションを持つ事を『戻り売り』と言います。
この場合、Gまでの区間で決済(利確)するのが理想です。
図に示す各エントリーポイント(押し目買い、戻し売り)は、トレードで重要視されるポイントです。
図を見て分かるように、こういった重要なポイントを見つける事がFXではとても重要です。
プロトレーダーが考える『建値決済』とは
私の使用するロジックでは、『建値(エントリーポイント)』はトレードにおいて重要な項目の一つです。
トレードのシナリオを描き、押し目や戻り目のポイントはチャート上でイメージします。
そして、この押し目や戻り目のポイントを使いエントリーを仕掛けます。
FXではリスクを抑えるため、こういった押し目や戻り目でのエントリーは必須です。
あと『建値決済』を行う場合ですが、自身が持つシナリオ通りに相場が動けば問題はないのですが、時として相場は想像すらつかない動き(ファンダメンタルズの影響等)に傾く事が度々あります。
こういった場合、根拠あるシナリオでエントリーはしたものの、見事に思惑とは逆方向へと相場は動き出します。
『建値』を越え、再度『建値』へ戻ってくる根拠が見いだせない場合に限り、私は『建値決済』を行います。
『初心者』の場合よくありがちなのが、こういった場所でも根拠なくポジションを保有し続ける事です。(※プロスペクト理論参照)
レートが返ってくるという根拠が無いのであれば必ず『建値決済』を行うよう心掛けて下さい。