【ダウ理論とは】絵で簡単に解説

『ダウ理論』とは

私は株や先物、FXを含めると通算で約30年の投資歴を有し、現在はFXで生計を立てるプロトレーダーのジョーと申します。

為替取引で使われる『理論』等は数多く存在します。その中でも私が一際重要視するのが『ダウ理論』です。

『ダウ理論』なんかじゃ勝てないよという方が沢山いらっしゃいますが、私はそう思いません。長い投資実績の中で最後に残ったのが今回解説する『ダウ理論』です。

私の場合、この『ダウ理論』を定義のままで使っている訳ではありません。ローソク足やヒゲの使い方、トレンド転換のタイミング等も私なりの解釈の基で使用しております。私の実績(ツイッターをご覧ください。)をご覧になって頂けたら分かると思うのですが、この『ダウ理論』が存在しなければ現在持ち合わせするオリジナルの『ロジック(ハント・ダウン)』も構築できなかったと言っても過言ではありません。

私の周りで成功された方達の中にも、この『ダウ理論』だけで勝てるという方も何人かいるぐらい凄みのある理論です。(わたし同様この方達も一般定義で使用しておりません。)

今回はこの『ダウ理論』を極めるにあたり、歴史背景も織り交ぜまがら簡単に且つ、わかりやすく解説していきます。

『ダウ理論』の提唱

米国が『西部開拓時代』に沸いた19世紀後半、金融ジャーナリストでもあった『チャールズ・ダウ』が『株価は全ての事象を織り込む』という独自の『ダウ理論』を提唱します。

『ダウ理論』は6つの柱から構成され、今では株に留まらず、FXやその他の金融マーケットで広く利用されている『テクニカル分析』の大きな柱となります。


チャールズ・ヘンリー・ダウ』とは

『ダウ理論』の提唱者である、チャールズ・ヘンリー・ダウ(Charles Henry Dow/1851年11月6日 – 1902年12月4日没)は、アメリカ合衆国のジャーナリスト及び証券アナリストとして活躍された方です。

アメリカ・コネチカット州スターリング生まれで、ハイスクールを中退後、新聞記者になります。

主に『ニューヨーク証券取引所』での相場に関する記事を執筆し、その取材の経験から『株価は全ての事象を織り込む』という独自の『ダウ理論を提唱』します。

これを機に『チャールズ・ダウ』は『テクニカル分析』の先駆者の一人となっていきます。

1882年には『エドワード・ジョーンズ』や『チャールズ・バーグストレッサー』と共に有名な『ダウ・ジョーンズ』社を設立。

当初は手書きで書いた『経済ニュースレター』を『チャールズ・ダウ』自ら『ウォール街』の証券関係者に配布を始めます。

以後、この『ニュースレター』が為替関係者の中でたいへん評判となり、やがて広く出回り、1889年7月に皆さんご周知の『ウォールストリート・ジャーナル』となる訳です。

この『ウォールストリート・ジャーナル』紙に、1896年、『チャールズ・ダウ』は、株価動向を示す指標として『ダウ・ジョーンズ工業平均株価』を掲載し始めます。

この『ダウ・ジョーンズ工業平均株価』は、今日でも『証券関係者』に幅広く利用され続けているのは説明するまでもありません。

その後、『チャールズ・ダウ』は各事業で偉業を成し遂げ、1902年、ニューヨークのブルックリンで亡くなります。


ダウ理論とは、 簡単に
『ダウ理論』でFXを制す

 

『ダウ理論』における6つの柱

『チャールズ・ダウ』が提唱した『ダウ理論』は、下記に示す6つの柱から成ります。

  1. 市場、すなわち為替レートはすべての情報を織り込む
  2. 為替レートのトレンドには3つの波動がある
  3. トレンドには3つの局面がある
  4. トレンドは明確な終わりのシグナルが発生するまで続く
  5. トレンドは複数の指標によって確認すべき
  6. トレンドは出来高によって確認できる

1.市場すなわち為替レートはすべての情報を織り込む

私達トレーダーが見る『為替レート』は、全世界における『経済』や『金利の状況』、または『要人』の発言や世界各国の『中央銀行』における『金融政策』と、ありとあらゆる『ファンダメンタルズ』での要因による影響を大なり小なり受けています。

また、実際に売買に参加する投資家達の『利益確定』や『損切り』など、様々な思惑にも影響を受けます。

こういった背景があり、『為替レート』が日々変動するのですが、『チャールズ・ダウ』が提唱した1つ目の理論、『市場すなわち為替レートはすべての情報を織り込む』とは、このことを指しています。

つまり、簡単に言うと、世界中における全ての情報は、必ず『相場』に織り込まれているということです。
この『チャールズ・ダウ』の考え方は、『チャート分析』が投資の最重要ツールであることに対する理論的な根拠となり、今では『テクニカル分析』の礎にもなっています。


2.為替レートのトレンドには3つの波動がある

『ダウ理論』を語るうえで、大前提があります。

それは『為替レート』の値動きは『トレンド』によって支配されている、という考え方です。

『ダウ理論』を用いたトレードでは必ず『トレンドに乗った取引をする(順張り)』という事が大前提となります。

昨今では常識となった手法でもありますが、このベースを築いたのは『ダウ理論』そのものなのです。

また『チャールズ・ダウ』は、この『トレンド』には3つの種類があると提唱します。

『基本トレンド』3つの柱

1).年から数年続く『長期メイントレンド』

目安:1年~数年間

2).数週間から数ヶ月程度の『中期トレンド』

目安:数週間~数か月程度

※『中期トレンド』は主に『長期メイントレンド』とは逆方向の調整局面を示し、その修正幅は33%から66%に及ぶと考えられています。わかりやすく言うと、いわゆる『3分の1押し』や『3分の2戻し』と言われる内容です。

3).1時間から1ヵ月程度の『短期トレンド』

目安:1時間~1か月程

通常、FXでは『スキャルピング』を行うのであれば『短期トレンド』を選び、『デイトレード』であれば『短・中期トレンド』を選定し、また『スイングトレード』なら『中・長期トレンド』を選びトレードを行います。

簡単に言うと『トレーダー』が、どのような時間軸でトレードをするかにより、異なった『トレンド』を意識する必要性があるということなのです。


3.トレンドには3つの局面がある

『チャールズ・ダウ』は投資家の心理を3つに分類しています。

これは『トレンドの3局面』と呼ばれるものです。

これは相場の単なる値動きではなく、その裏の投資家たちの事情(思惑)から、相場の流れには(トレンド)には3つの局面があるというものです。

  1. 先行期』:マーケット全体の動き(考え)に対し、一部の抜け目ない投資家が『買い集め』を行う時期を言います。これは『先行期』とも呼ばれ、一部の投資家が『買い集め』をする段階となります。通常、大口の投資家などは底値で買い玉を集めていくので比較的、緩やかにレートは上昇します。

    大口以外の殆どの小口投資家は、この段階でトレンドが読めず、『買い』行動に移しにくい状況が続きます。

  2. 追随期』:『先行期』ではまだ緩やかだった値動きが、マーケット全体がその動きに対し、急激な価格変動を起こします。(※チャート分析を行った、トレンド重視の投資家たちが『買い』を入れる段階の事を指します。)
  3. 利食い期』:マーケットの流れに煽られた参加者たちが、短期を含む投機的な『買い』を入れ続けマーケットはバブルの様相となります。しかし『先行期』で『買い』を入れた投資家たちは『売り抜け』を一挙に行い、マーケットにおけるトレンドが終焉する流れとなるのです。結局、『利食い期 』で買ってしまった投資家たちは高値掴みをする結果となり、大きな損失を出していきます。FXの取引では大変難しい局面となりますが、こういった損失を出来るだけ抑えるためには『テクニカル分析』等を使い『追随期』でトレンドに上手く乗ることが重要となります。

これら『トレンドの3局面』は、『チャールズ・ダウ』が長くマーケットと向き合った経験を基に、投資家の心理を明確に表したものです。


4.トレンドは明確な終わりのシグナルが発生するまで続く

『チャールズ・ダウ』の提唱する『ダウ理論』では、トレンドは『マーケットのおける雑音のようなもの』と説いています。

これは簡単に言うとマーケットにおける価格変動に、一時的な影響が加わり、これにより大きく動くという事を意味します。

実は『ダウ理論』で最も重要とされている部分がここにあるのです。

『チャールズ・ダウ』が重要視したのが直近の高値と安値です。

わかりやすく、ここで海の『満潮』・『干潮』に例えて話を続けます。

海を一見しただけでは今が『満潮』なのか『干潮』なのか分かりせん。

しかし、しばらく海水面を見ていると上に向かっているのか下に向かっているのか分かり始めます。

海面が以前の地点を次から次へと越えてくれば満潮に向かうと判断し、逆に下がるようなら、まだ『干潮』に向かっていると判断できるものです。

話を戻しますがトレンドもコレと同じことで、これまでの直近高・安値を一時的ではなく、次々に明確に上回ったり下回ったりするような状態(事象)が起これば『上昇トレンド』もしくは『下降トレンド』に入ったと確認出来るのです。

では逆に上記の様に直近高・安値を更新しなければどういう事になるでしょう。

それが『ダウ理論』でいう『トレンドは明確な終わりのシグナルが発生するまで続く。』の『明確なシグナル』となる訳です。


ダウ理論とは、簡単に
アップトレンド

 

上に示す図は『ダウ理論』における『上昇トレンド』と見なされるスケッチです。直近の高・安値を切り上げて、上昇を継続(上昇トレンド)するのが確認できます。


ダウ理論とは、簡単に
ダウントレンド

 

上に示す図は『ダウ理論』における『下降トレンド』と見なされるスケッチです。直近の高・安値を切り下げて、下降を継続(下降トレンド)するのが確認できます。


ダウ理論とは、簡単に
上昇トレンドの終焉

 

上に示す図は『ダウ理論』における『転換期』と見なされるスケッチです。『上昇トレンド』に勢いがなくなり、継続してきた直近高・安の切り上げを行わず、切り下げに転換し最後は下落していきます。


5.トレンドは複数の指標によって確認すべき

これは当時、『チャールズ・ダウ』が活躍した時代、『工業平均株価』と『鉄道平均株価』の間に『相関関係』があり、具体的に言うと『工業』の景気が良ければ、その『工業』で生産された『製品』を運ぶ『鉄道会社』の景気も良くなるというものです。

これはどちらかが上がれば片方も上がる、またはどちらかが上がれば片方が下がるといった相関性を相場取引に役立てるといった考え方です。

例えば相関性の強い『ドル/円』と『ユーロ/ドル』の相関を観察し、FX取引を行うといった感じになります。

『チャールズ・ダウ』はこういった相関性のあるモノの動向をチェックすることも、トレンドをとらえる際には必要不可欠だと提唱しています。


6.トレンドは出来高によって確認できる

トレンドには本物のトレンドと、見せかけのトレンドの2種類があると『チャールズ・ダウ』は提唱します。

『チャールズ・ダウ』が提唱する本物のトレンドとは、トレンドが発生する際には出来高も大きくなるというものです。

逆に出来高が伴わない上昇、もしくは下落の場合はダマしの可能性が高く、本物のトレンドではないという事を意味します。

また出来高を伴った上昇 (下降)トレンドで、次第に出来高が減少している場合はトレンドの終焉が近いと示していることが多く、トレンドの転換を捉えるのにも役立ちます。

こういった事象をFXで確認するには『ロウソク足』での『ヒゲ』を『各時間軸』を監視することが重要です。

直近高・安値を更新すると思いきや、『終値』が確定すると『ロウソク足』の『実体』では更新せず、結局は騙しだっというパターンが良くあります。

こういった局面では『ダウ理論』をシッカリとあてはめ、トレードを行うのが重要となるのです。


まとめ

私は現在プロトレーダーとして取引を行っております。今回解説した『ダウ理論』は為替取引を始めた当初から、現在も尚、研究し続けている私のロジックでは無くてはならない重要な理論です。

FXを始めた当時の『ダウ理論』と、今のトレードでの『ダウ理論』は捉え方も全く異なるものとなりました。

この『ダウ理論』に関する諸説は多くありますが、私はこの『ダウ理論』のお陰で『継続して勝てる』トレーダーになれたと言っても過言ではありません。

今日では、様々な『為替理論』が多く出回り、FX初心者はどれを信じれば良いのか分からない状況があると思います。

そういった方には是非『ダウ理論』を推奨します。

ご自身でシッカリと勉強し、また検証を繰り返し行い、実践へとお役に立てて下さい。

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