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絵で見るFXの『ネックライン』とは
FXでの『ネックライン』が形成されるポイントを何となく理解されている方が多いのですが、トレーダーなら必ず知っておくべきポイントでもあります。
今回はこの『ネックライン』について深堀していきましょう。
『ネックライン』を定義する
『ネックライン』を定義する前に重要なのは『ダウ理論』です。
そもそも『ネックライン』はこの『ダウ理論』から派生するものと理解して下さい。
『ダウ理論』では、高・安値を更新することでトレンドを維持するといった基本軸があり、コレが崩れたことによって、ある場所に引かれるラインの事を『ネックライン』言います。
では『ネックライン』を上昇と下降に振り分け2つに定義します。
- 『ネックライン』とは、アップトレンド中にダウ理論で言う『高値』を更新せずに下抜かれた『安値』のポイントの事を言います。
- 『ネックライン』とは、ダウントレンド中にダウ理論で言う『安値』を更新せずに上抜かれた『高値』のポイントの事を言います。
『ネックライン』が形成される場所
『ネックライン』が形成される場所ですが、見つけ方としては揉みあい相場と言われる『レンジ帯』での事象が殆どなので解り易いと思います。
コレは皆さんの知る『三尊(トリプルトップ)』や『逆三尊(トリプルボトム』、『Wトップ』や『Wボトム』が形成される時に多く現れます。
例えば『三尊』でのラインの引き方
『三尊』では、『高値』、『安値』、『高値』、『安値』、『高値』の順でレートを付けます。このうちの2つの『安値』を繋げた線が『ネックライン』となります。
例えば『逆三尊』でのラインの引き方
『逆三尊』では、『安値』、『高値』、『安値』、『高値』、『安値』の順でレートを付けます。このうちの2つの『高値』を繋げた線が『ネックライン』となります。
絵で見る『ネックライン』
では、様々な『ネックライン』を絵で確認していきましょう。
Wトップのネックライン
Wボトムの『ネックライン』
その他の『ネックライン』/レンジ帯
その他の『ネックライン』/レジ・サポ
持合い時の『ネックライン』
『ネックライン』を使ったトレードの優位性
例えばWトップでの『ネックライン』をブレイクすると下降するとか、Wボトムの『ネックライン』をブレイクすると上昇するとか皆さんも普通に勉強されたと思います。
こういった情報は確証付けが無いので鵜呑みにされない方が賢明でしょう。
またこういった手法やインジケーターを使って取引されている限り、FXでは継続して勝つことは困難だと思って下さい。
確率論で『ネックライン』の有効性をうたうFX情報発信者が多くいますが、全く根拠の無い話だという事です。
これを見る読者の方が実際に過去チャートを使い検証すれば分かる事です。
『ネックライン』を使ったトレードの有効性が無い事をご自身で一度確認されてみてはどうでしょうか。
『ネックライン』が形成される場所はボラが無い
上に示した参照図を含め、前述した通り『ネックライン』の形成される場所は揉みあい相場に出現します。
いわゆる『レンジ帯』です。
こういった場所ではマーケット参加者たちの様々な思惑が重なり、駆け引きが随時行われています。
また『ネックライン』は、流動性に欠けたボラティリティの低いマーケットにも現れることが多いのも特徴です。
『ネックライン』でのブレイク手法に優位性は無い
前述した通り、『ネックライン』を使ったトレードの有効性は有りません。
こういった局面で取引されるトレーダーの殆どは『環境認識』を行う事なく、その場のチャートを切り取って取引を行います。
相場の本質は別の場所にあり既に方向性は決まっているのです。
これを理解せず取引を行う以上、FXで継続して勝つ事は困難だという事をココに書き留めて置きます。
マトメ
今回は『ネックライン』ついて書き留めました。
私も長く勝てない時期が約3年ほどあります。
この時期は今回解説した『ネックライン』でのブレイク手法を多用し、トレードを繰り返した時期でもあります。
私はその後、師匠と出会い、ようやく『環境認識』の重要性に気が付きます。
それ以降、中・長期でのチャート分析を行い、短期で追い詰めるといった現在の『ロジック』を構築し継続して勝てるようになりました。
『ネックライン』を使った手法もそうなのですが、その場の事象を切り取った手法で勝てる程FXは甘くありません。