『レンジ相場』とは
英語表記:Sideways trade(サイドウェイズ・トレード)
『レンジ相場』とは、強い『上値抵抗値(線)』でもある『レジスタンスライン』を上限とし、『支持線』と言われる『サポートライン』を下限とする、限られた相場空間の中での相場の上下動の事を意味します。

これは流動性に欠けたマーケットに特に多く出現し、こういった相場環境を得意とする『ヘッジファンド』等の参入もあり、一般の個人トレーダーレベルでは中々勝つことが難しい相場でもあります。
また『レンジ相場』は、別名『揉み合い相場』や『ボックス圏相場』とも呼ばれています。

上の参照図は『ドル円』の15分足チャートです。
『レジスタンスライン』と『サポートライン』に挟まれた空間が『レンジ相場』となります。
参照図を見て分かるように、上下共に何度かライン突破を試みるも跳ね返されているのが伺えます。
『レンジ相場』の特徴として、上限である『レジスタンスライン』に押し戻された場合、下限にある『サポートライン』へ向かう傾向(逆の場合も同じ)があるのでトレーダーなら覚えておきましょう。(※あくまで傾向です)
『レンジ相場』におけるトレード
『レンジ相場』におけるトレードは『逆張り』が有効とされています。
これは『レンジ相場』圏内で、上限の『レジスタンスライン』にレートがタッチすれば『売りポジション』を持ち、また下限に位置する『サポートライン』にタッチしたら『買いポジション』を持つといった手法です。
これには賛否ありますが、私個人としては推奨しません。(※特に初心者にはお勧めできません)
『レンジ相場』での、こういった手法には強い根拠が無いからが理由です。
初心者等の方は、こういった場面でわざわざ『ギャンブルトレード』を行う必要性はありません。
出来れば最初は『トレンド相場』での『トレンドフォロー』を心掛けるようにして下さい。
『レンジ相場』で取引を行うより、リスクを抑えた取引が行えます。

東京時間に見る『東京ボックス』とは
『東京ボックス』とは、『東京市場』の営業時間内で見掛ける『レンジ相場』の事を言います。
『東京ボックス』は、別名『東京レンジ』や『アジアンレンジ』とも呼ばれ、『仲値』と『前場』が終わり、『後場』が始まった以降の時間帯に多く見受けられます。
昨今の『ドル円相場』は流動性が非常に乏しく、他の『通貨ペア』に比べ『レンジ相場』が形成され易いのが特徴です。
特に『東京市場』での出現が多く見受けられます。(※値幅も少ないのが『東京ボックス』の特徴です)
一昔前までは、FX初心者は先ず分かりやすい『ドル円相場』でトレード行い、慣れてから他通貨へ手を伸ばすといった風潮もありましたが今では必ずしもそうではありません。
特に『東京市場』では、『レンジ相場』が他通貨ペアよりも数多く見受けられ、また『ヘッジファンド』が動きやすい環境にもあります。
私は『ドル円』をメインに取引を行うプロトレーダーですが、特にこの『東京時間』でのトレードは推奨しません。
前述した通り、『東京時間』は『レンジ相場』を組みやすく、初心者等のレベルで方向性を見出すのは非常に困難な相場環境となるからです。
『レンジ相場』のまとめ
『レンジ相場』とは、一定の値幅の中で上がったりや下がったりを繰り返す相場の事を言います。
相場はこの『レンジ相場』と『トレンド相場』から成り立つものですが、殆どがこの『レンジ相場』だと言っても過言ではありません。
昨今のFX手法等は、こういった『レンジ相場』での取引を行うものも少なくないのですが、『レンジ相場』は特異性が強く、初心者等がトレードを安易に行える環境では無いので注意が必要です。
あなたがFX初心者で、もしこういった『レンジ相場』とは知らずにトレードを行うような事があれば、『レンジ相場』と気付いた時点で潔く『損切り』することを強く推奨します。