英語表記:TREND LINE
『トレンドライン』の『トレンド』とは、『傾向』や『動向』としての意味合いがあります。
高・安値を切り上げ、上昇を伴う傾向があるなら『アップトレンド』。
また高・安値を切り下げ、下降を伴う傾向があるなら『ダウントレンド』と言います。
FXでの『トレンドライン』とは、この『アップトレンド』や『ダウントレンド』の事象を、より視覚的に分かり易く確認するためのテクニカルラインだと思って下さい。
また『トレンドライン』は『ダウ理論』と切っても切れない関係柄であり、トレーダーなら重要な必須項目でもあります。まだご存知ない方は、この機会に是非お読みください。

目次
チャートは3つの要素で構成される
FXにおけるチャートの形成は、以下に示す3つで構成されています。
- アップトレンド(上昇トレンド)
- ダウントレンド(下降トレンド)
- レンジ(レンジ帯)
1.アップトレンドでの『トレンドライン』の見方&引き方
『アップトレンド』における、『トレンドライン』の土台は『サポートライン(支持線)』になります。
この『サポートライン』で反発したレートは一旦上昇し、『レジスタンスライン(抵抗線)』に当たります。この『レジスタンスライン』を突破する事により『トレンド』は形成され、また継続していくのです。

上の参照図はドル円のローソク足チャートです。ここでは『アップトレンド』での『トレンドライン』について解説します。
先ずAの黒枠内をご覧ください。
長くヒゲを伸ばした陰線のヒゲ先を『トレンドライン』の起点にし、Bにある『サポートライン』に接する陰線のヒゲ先に『トレンドライン』を引きます。(※トレンドラインの引き方は通貨ペアや各時間軸、また使用するトレーダーによって異なります。参考記事➡ココ)
Aで反発したレートは上昇するも、『レジスタンスライン(この段階ではレジスタンスラインですがレートが突破することによりレジスタンスラインがサポートラインに変わるサポレジ転換を迎えます)』に抑えられ、一旦は『トレンドライン』まで戻されます。
その後『トレンドライン』に当たったレートは再度反発し、『レジスタンスライン』の突破に成功。その後Cまで上昇するも、次の『レジスタンスライン』の反発を受け下落に転じ、再度『トレンドライン』に到達します。
ここで一旦反発しますが、結局は『レジスタンスライン』にアタマを抑えられ(Cの黒枠)、その後『トレンドライン』をも割り込んで『トレンド』の終焉を迎えます。
2.ダウントレンドでの『トレンドライン』の見方&引き方

続いて上の参照図を使い、『ダウントレンド』での『トレンドライン』について解説します。
先ずAの黒枠内をご覧ください。
長くヒゲを伸ばした陰線のヒゲ先を『トレンドライン』の起点にし、Bに位置する『レジスタンスライン』に接する陰線のヒゲ先に『トレンドライン』を引きます。
レートはAから下降するも『サポートライン』に抑えられ、その結果Bの『トレンドライン』まで一旦戻されます。
その後『トレンドライン』に当たったレートは再度反発し、『サポートライン』を突破します。
その後は下降するも、調整波によりCの『トレンドライン』まで戻され、『トレンドライン』と『レジスタンスライン』を次々にブレイク。この段階で『ダウントレンド』の終焉を迎えます。
3.レンジ(レンジ帯)
『トレンドライン』の定義として、『レンジバンド(レンジ帯)』の中で引く斜め線は『トレンドライン』とは言いません。只の斜め線と認識しましょう。
『レンジバンド(レンジ帯)』内での相場は方向性を失いやすく、こういった『斜め線』を引いても機能しない事が多く見受けられるので注意が必要です。

トレード時の『ストップロス』の設定場所
『トレンドライン』を使ったトレードでは、比較的に誰でもわかりやすい『ストップロス』の設定が可能です。
例えば『アップトレンド』の相場で『買いポジション』を持ったとします。こういった場合は『サポートライン』の下に設定すれば良いでしょう。
逆に『ダウントレンド』の相場で『売りポジション』を持ったとします。こういった場合は『レジスタンスライン』の上付近に『ストップロス』を設定すれば良いでしょう。
但しこの設定方法はあくまでも基本です。
こういった『レジ&サポ』を割ってくる場面も珍しくありません。
また『ヘッジファンド』等が、こういった『ストップロス』の置いてある場所を好んで仕掛けてくることもあるので注意が必要です。
相場状況に応じて臨機応変に対応し、余裕を持たせた『ストップロス』を設定するよう心掛けて下さい。