【実質金利とは】 銀行を含む金融機関についても解説

『実質金利』とは

私達が良く耳にする『金利』ですが、『金利』には『名目金利』と『実質金利』の2種類があるのをご存知でしょうか。実体経済では今回解説する『実質金利』を重要視します。

『実質金利』とは、見かけの金利(名目金利)から物価変動の影響を除いた『金利』の事を指します。

『金利』の『平均水準』を『物価上昇率』との関係から見たものとなります。

例えば、銀行に預けたお金や借りたお金の『実質的な価値の変化』を表しており、また実体経済への影響を考える上で『名目金利』よりも『実質金利』の方が重要だと認識されています。

一般的にインフレ時に金利が高くても、物価上昇率が名目金利を上回り、『実質金利』がマイナスになることもあります。

またこれとは逆に超低金利時には、金利が異常に低くても、物価の値下がりの影響により、『実質金利』はそれほど低くない事象もあります。


『実質金利』の算出方法

『実質金利』とは、『名目金利』から先行きの物価上昇率を差し引いて算出するのが妥当なのですが、実際にはデータ等の制約があり、実際の物価上昇率を使うことが多いのも特徴です。

国の『実質金利』については、『政策金利』から消費者物価の前年比上昇率(食料・エネルギー等含む)を差し引いて算出されることが通常です。

例えば、名目金利が4%、物価上昇率が3%なら、実質金利は1%(=4%-3%)となります。

 実質金利=名目金利-物価上昇率

※実質金利を正確に知るには『名目金利』から『予想物価上昇率』を差し引いたものとなります。


『銀行を含む金融機関』

『実質金利』が、通常ならプラスになっているのが正常な状態と言えますが、これがひとたびマイナスになってくると、『銀行を含む金融機関』にお金を預けて利息が増えるペースより、物(モノ)の値段の上昇の方が速くなり、お金の価値が実質的に目減りすることにもなるので、最終的には預金者にとって不利になってきます。

またその一方で、低金利での借り入れなど、債務者にとっては有利な状況となるため、投資や消費が促進されることにも繋がる事も知っておきましょう。

1.実質金利がプラス〜名目金利>物価上昇率
2.実質金利がマイナス〜名目金利<物価上昇率

普通『実質金利』がマイナスになるのは、インフレ率(物価)の上昇に対して、利上げが追いついていないのが要因です。

特に世界の新興国では、市場におけるインフレ抑制で利上げ期待が高まれば、さらに投機筋からの流動資金に勢いがつき、自国通貨が上昇し、輸出競争力が低下するという状況に陥る可能性があります。

その結果、利上げが後手に回ることもあるのです。


『実質金利』が用いられる例

私達が良く目にしたり聞いたりする報道番組やニュース等で扱われる『実質金利』という言葉の例を下記に挙げます。

  • 日本は今回の利下げで『実質金利』は一段とマイナス圏へと突入しております・・
  • 日本は『実質金利』が低下すると平行に貿易赤字が急拡大しており、今後はドル高円安が進みやすいでしょう・・
  • 今回の量的緩和策の狙いは、マーケットにインフレ期待を持たせ、『実質金利』を低下させることで、銀行の融資を拡大させることが目的でしょう・・

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