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FXでの『スプレッド』とは
英語表記:spread
『スプレッド』とは、通貨ペアの『金利差』、または『価格差』のことを言います。
これは値幅や差額、または利鞘(りざや)の事を指します。
皆さんがトレード時に使う、プラットフォームのプライスボードに掲示される『売値(Ask)』と『買値(Bid)』の差額の事です。
『スプレッド』は英語で、『広げる』や『伸ばす』といった意味の動詞で、また『広がり』や『幅』という意味合いもあります。
『スプレッド』における差額が大きい事を『スプレッドが広がる』と表現し、これとは逆に『スプレッド』における差額が小さい事を『スプレッドが狭い』と表現します。
また『スプレッド』は随時変動され、売買が活発な(※流動性が高いメジャー通貨)通貨ペアほど『スプレッド』は狭くなるのが特徴です。(※マイナー通貨は広がる傾向があります。)
また同じ通貨ペアでも時間帯、マーケットの環境によって変動するので注意が必要です。
注:『スプレッド』と『pips』を同じ意味合いで捉えている方が多いのですが、全く意味が異なりますので注意して下さい。
『スプレッド』はコスト
FXにおける『スプレッド』は、トレーダーにとって取引手数料と同じコストに繋がります。
資金管理を行う上で大切な要因です。
もちろん『スプレッド』はトレーダーにとって狭い方が有利であるという事は言うまでも有りません。
扱う業者によっても『スプレッド』や各種手数料に違いがあるので、ご自身で取引するFX取引業者の『スプレッド』を今一度確認し、他社の『スプレッド』も比較して少しでも『スプレッド』の狭い業者と契約する事を推奨します。
FX取引業者によっては建てるロット数によって『スプレット』に大きな開きが生じますので注意が必要です。
『スプレッド』の注意点
『スプレッド』は通常、買い値の方が売り値より高くなります。
ポジションを持った(買った & 売った)瞬間に、スプレッド分だけマイナス(評価損)からのスタートになることを初心者は覚えておきましょう。
また『スプレッド』が通常より広い場合、流動性リスクが高い状況が考えられます。
これはファンダメンタルズ等を含め、何らかのリスク要因がマーケットに入ってきている状態を示すものです。
こういった場合はマーケットに急変動が起こりうる可能性(リスク)もあるので、トレードに関しては十分に注意する事が必要です。
資産運用での『スプレッド』とは
資産運用での『スプレッド』ですが、これは市場におけるレートの開きや利回り差(金利差)の事を指しています。
株式・債券・先物・商品・オプション等の取引では、各銘柄間に必ず価格差や金利差が生まれます。
この差が資産運用の『スプレッド』です。
またこの『差益』を使った投資も在ります。
『イールド・スプレッド』とは
イールドとは『利回り』の事を指し、『イールド・スプレッド』とは株式や債券等の有価証券の魅力度数を比較する時の指標の事です。
融資時の『スプレッド』とは
融資での『スプレッド』は、利鞘(りざや)の事を言います。
マーケットの金利に一定の『スプレッド(利鞘)』を乗せた金利の事です。
これは『スプレッド融資(スプレッドローン)』で使われる概念で、融資先の信用力や競業他行の状況などによって決定される事が多いのも特徴です。
外国の証券・株式・信託等の『為替スプレッド』
外国の証券・株式・投資信託等の取引に際しては、各通貨ごとに設定された『為替スプレッド』を反映させた為替レートが適用されます。
この『為替スプレッド』とは、円から外貨に、または外貨から円に替える際、扱う取引会社(証券会社等)の基準為替レートと適用為替レート(顧客へ提示する為替レート)の差分に相当するものです。
通常は円から外貨に交換する際は『スプレッド』を上乗せし、また外貨から円に交換する場合は『スプレッド』を差し引きます。