『コール市場』の名前の由来ですが、短期資金の『貸し借り』の場という意味合いがあります。
今回はこの『コール市場』について解説を行います。
『コール市場』とは
『コール市場』とは、いわゆるインターバンクの一つに当たります。
『コール市場』とは、銀行等を含む金融機関同士で短期の資金の貸借が行われる市場の事です。
また『コール市場』は、1900年代に起こった金融恐慌の経験もあり、預金に対する支払準備資金の必要性に対する認識が高まり、金融機関相互の資金繰りを最終的に調整し合う場として自然発生的に構築された市場です。
一般に銀行等は個人や企業などから預金の形で資金を調達する一方、融資や債券・株式等の有価証券の投資で資金を運用しています。
これらの取引を日々行った結果として、資金運用額と資金調達額の間に差額が生じる事になります。
こういった状況において、『コール市場』は金融機関の日々の手元資金の過不足を調整する貸借の場としてメインに利用され、余剰分があれば貸し出し、不足分があれば借り入れるという取引が日常的に行われているのが特徴です。
※余談ですが『コール市場』という名称は、英語で『Money at call(呼べばすぐ返ってくるほど)』という言葉に由来があります。これは『コール市場』の特性からくるものです。また『コール市場』は、日本で最も歴史ある短期金融市場であると言う事も知っておいて損は無いでしょう。