【FXのスリッページとは】絵でわかりやすく解説

【FXのスリッページとは】絵でわかりやすく解説

英語表記:slippage

和訳:滑る

 

『スリッページ』とは、注文時に為替レートが変動を生じ、発注したレートよりも前後に乖離したレートで約定してしまう事を言います。

わかりやすく言うと、ストリーミング注文や逆指値注文を発注する際に起こる注文時のレートと実際の約定レートの差です。

 

例えばドル/円で100.000円で発注した注文が100.005で約定した場合、0.5ピップス(pips)の『スリッページ』が発生したことになります。

 

 

 

スリッページとは、FX
スリッページの仕組み

『スリッページ』はなぜ起こる?

 

通信環境さえあれば、FXは何時でも何処でもトレードが行えます。

 

一昔前から見ると夢のような環境です。

 

但し取引するにあたり、多少の通信ラグも存在します。

 

通信ラグと言っても約1秒前後でFX関連業者のシステムに届きます。

 

しかしFXはインターバンクを介し世界中で取引を行っている為、たったコンマ数秒でレートが大きく変動する時もあります。

 

こういった通信スピードの中で生じる誤差も、『スリッページ』の要因の一つに挙げられます。

 

 

 


『ストリーミング注文』とは

 

『ストリーミング注文』とは、FX関連業者から提供される注文アプリで発注する事を言います。

 

レート表示を見て、好きなタイミングで発注できる便利な注文方法です。

 

『ストリーミング注文』は、『スリッページ』の設定を行う事により、成行注文にあるような約定レートでのブレを抑える事も可能です。

 

但し『ストリーミング注文』で『スリッページ』の設定が無い場合、ボタンをクリックした瞬間にレートが動き、不利な注文内容で約定するというケースも多々あります。

 

こういったリスクを予め抑える為には『スリッページ』の設定が出来る業者を選定基準に加えるのも一つです。

 

 

 


『スリッページ』を絵で解説

 

新規買い注文時での『スリッページ』

 

スリッページ、リスク
新規買い注文時でのスリッページ

 

上記参照図は、ドル/円の新規買い注文時での『スリッページ』を『5』に設定した時の内容です。

 

  • ドル円の新規買い注文時が100円だったとします。
  • この時、『スリッページ』の設定は『5』なので、上方向の100円~100.005円までの間と、下方向の100円~99.995円、つまり滑っても100.005〜99.995円の間なら約定が成立するという事になります。
  • 逆に約定できないレートは、100.006円以上と99.994円以下になるという仕組みです。
 
 
新規売り注文時での『スリッページ』

 

スリッページ、リスク
新規売り注文時でのスリップページ

 

  • ドル円の新規売り注文時が100円だったとします。
  • この時、『スリッページ』の設定は『5』なので、上方向の100円~100.005円までの間と、下方向の100円~99.995円、つまり滑っても100.005〜99.995円の間なら約定が成立するという事になります。
  • 逆に約定できないレートは、100.006円以上と99.994円以下になるという仕組みです。

 

 

 

スリッページとは、FX
スリッページでのリスクを抑える

『スリッページ』でのリスク

 

『スリップページ』とは、ストリーミング注文で指定したレートと実際に約定するレート間に乖離が生じる事を言います。

 

この『スリッページ』は、実際に取引するトレーダーなら大なり小なり経験があるでしょう。

 

時にはレートが大きく乖離し、レバレッジロットを大きく張ったトレーダーはポジションを持った瞬間に大きな損失を持つ事になります。

 

ご多分に漏れず私もそういった経験を幾度もしております。

 

しかし過去のこういった経験により、今では『スリッページ』の設定をトレード毎に確認するというルーティンまでもが自身のトレードには組み込まれています。

 

『スリッページ』の設定を行うという事は、トレーダー自身が約定させたいレートで約定させることがより可能となり、クリックした瞬間にレートが不利益な方向に変動した場合は約定させない便利な注文方法です。
 
 
成行注文のような、約定レートにブレを生じさせない為の有効な手段でもあります。
 
 
『スリッページ』を設定する事により、トレードで生じる『スリッページ』のリスクを最低限抑える事が出来ます。
 
 
 
『FX関連業者』によるリスク

『スリッページ』に関しては、契約する『FX関連業者』により開きは様々です。

 

これは『FX関連業者』へ注文が届いてから、処理スピードが各社で異なるために起こるものです。

 

レート配信などでも確認できますが、処理スピードが遅い会社ほど『スリッページ』が起こりやすく、また広がる傾向にあるという事を知っておきましょう。

※国内・外のFX関連業者の中には、人為的に操作を行い『スリッページ』を設定する業者も実在します。こういった悪徳業者ですが、最近はググれば大概は名前が分かるでしょう。契約される前に要チェックです。