目次
『IMM投機筋ポジション量』とは
IMM投機筋ポジション量(シカゴIMM投機筋ポジション量)とは、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の国際通貨市場で取引される通貨先物取引での『投機筋ポジション量』の事を言います。
全米最大の先物取引市場として有名なシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)。
CMEは別で『シカゴ先物市場』とも呼ばれています。
先物市場と書けば農作物や貴金属、石油などを思い浮かべる人も少なくないでしょう。
CMEの一部門である国際通貨先物市場(IMM, International Monetary Market)では、為替の他に日経225など株価指数の先物取引も行われており、その取引量は世界最大規模を誇ります。
また、近年ではビットコイン(仮想通貨)が取引所に上場したことで話題になりました。

『IMM投機筋ポジション量』を見る
『IMM投機筋ポジション量』のデータは、IMMを統括するCFTC(米商品先物取引委員会/ U.S. Commodity Futures Trading Commission)という政府機関から週に一度公表されます。
各取引所が毎週火曜日の取引終了後にポジション枚数(建玉)を報告し、CFTCが集計し金曜日の16:30(夏時間は15:30)に公表する流れです。
日本時間では翌土曜日の早朝5:30(夏時間は4:30) が公表時間です。
但しこれは最短でも4日前の『ポジション量』となり、公表値は最新のデータではないので注意が必要です。
もし仮に月曜日にトレードするとしても、シカゴ筋が保有する6日前の『ポジション量』という事になります。
リアルタイムのデータではないため、『ポジション量』の公表によりマーケットが直ぐに反応する訳ではありません。
しかし週ごとのヘッジファンドの変動から、中・長期にかけたマーケットの方向性を読み取るヒントも隠されています。
『IMM投機筋ポジション量』のリスト

『IMM投機筋ポジション量』は、IMMでどれくらい為替取引のボジション推移があるのかを示すデータです。
前述しましたが、この『ポジション量』の公開は毎週火曜の取引終了後における建玉を、その週の金曜に公表します。(※ココをクリック)
情報が遅行しているので閲覧時には注意が必要です。
またその週に休み等が入れば公開も遅延する事になるので覚えておきましょう。
『IMM投機筋ポジション量』を取引に役立てる
『IMM投機筋ポジション量』は、通貨先物取引での『ポジション量』となる為、ヘッジファンドや金融機関、CTA等の貴重なポジションを把握する事が可能で、まさに貴重なデータとも言えるでしょう。
※『通貨先物ポジション』はアメリカドルに対する各通貨の売買を示します。
『IMM投機筋ポジション量』の見方
例えばロング:120.000、ショート:40.000の場合。
見方はロングポジション(買)が12万枚でショートポジション(売)が4万枚積まれている事になります。
『ネットポジション』とは
『ネットポジション』とは『ロングポジション』から『ショートポジション』を引いたものです。
前述した例で言うと、『ロングポジション』は12万枚で『ショートポジション』は4万枚なので差し引きの『ネットポジション』は計8万枚になります。
つまり、円の『買いポジション』が『売りポジション』より8万枚多いという事になります。
これは『ネットポジション』がプラスなら円買いが強く、『円高』傾向になり、またマイナスなら円売りが強く『円安』傾向が強いと判断が出来ます。
『株』との関連性
ヘッジファンドは『円』と『株』をセットで扱う事が多く、『IMM投機筋ポジション』で『円』のショートが多く積まれている場合、『株』は上昇しやすく、またロングが多く積まれている時は『株』は下落しやすい傾向があるという事も覚えておいて損はないでしょう。
但しこの条件だけでは『円』と『株』は動かないので注意が必要です。
あくまで一つの取引根拠です。
『IMM投機筋ポジション量』の注意点
『IMM投機筋ポジション量』とは投機筋(大口となるCTAやヘッジファンド等)の『ポジション量』を示し、マーケットの動きを予兆する一つの材料になります。
しかし大口投機筋は手口の公開を避けて、通貨先物での取引を避ける傾向があります。
こういった背景もあり、必ずしも『IMM投機筋ポジション』で投機筋の『ポジション量』全てを把握する事が困難だと知っておく事も重要です。

上記投機筋の通貨先物のポジション量はコチラからチェックできます。